ここ半年ほどで、すっかり定着したマスクメイク。
マスクメイクが日常になるなんて、誰一人として予想できなかった。人類初のメイク・トレンドの到来です。
過去に例がない異色のトレンドにも関わらず、スピードがものを言う現代。
美容雑誌もファッション誌も、YouTubeもテレビも、こぞってマスクメイク、マスクファッションを取り上げています。
コロナウイルスの拡大で緊急事態。
経済危機で緊急事態。
在宅勤務による身近な人間関係で緊急事態。
これだけ緊急事態が続くというのに、わたし達女性には待ち受けているものがまだありました。
それは、マスクをすることで起こる肌トラブル(ニキビ、シミ、肌荒れなど)。これは男性も置かれている条件は同じだけどね。女性のほうがより深刻。
そして、女性(メイクをする異性含む)限定の緊急事態と言えば、マスクメイクです。
マスクメイクの注目は、コロナの第一波が過ぎ、第二波(と言わせてもらう)を迎えるのと並行して、アイメイクからリップメイクに移行してきたと感じます。
「マスクで隠れるからリップは手抜きしちゃえ」から、「マスクを外したときに素の唇さらけるのイヤだわ‥‥」という「女性たるもの、メイクするなら全顔キメたい」思考への回帰。
というわけで、今日はマスク時代におけるリップメイクにスポットを当てたいと思います。
アラフォーのマスクメイクにリップメイクが必須な理由にも、ぐいっと踏み込みます。
アラフォーのマスクメイクにリップメイクが必須な理由
アイメイクはばっちりで、唇は透明のリップクリームで抜け感を演出。
こんなメイクがまかり通るのは、20代からアラサー世代の特権だと思ってしまったほうが、いっそのこと気が楽というもの。
色ツヤが良くヒアルロン酸うるっと唇をキープしている女性なら、今から書くことはスルーしてください!
アラフォー女子が先ほどと同じことをすると、「なんか疲れてない?」「具合い悪いの?」と言われる確率が高まります。
唇が老け見えしてしまうんですね。
・色が悪い(くすんでいる、血色が悪い)
・縦ジワがある
・カサカサしている
マスクメイクとなると、さらに見た目の印象に落差が生じます。
かんぺきなアイメイクでグッと印象を上げたところに、マスクを外したら野ざらし唇の登場。こうなっては、印象曲線は急降下するほかありません。

レディーは避けたい曲線です。
気合いを入れてお気に入りのサンダルを履いたらペディキュアをし忘れていた、なんてシーンと似てますね。ちょっと惜しい「あちゃー」な空気感。
人前でマスクを外しても、印象はキープしたい。
マスク時代の今だからこそ、「わ。マスクを外してもちゃんとメイクしてるんだ」と好印象につながります。
アラフォー女子のマスクメイクに、リップメイクは必須!と声を大にするのは、まわりへの配慮だけではなく、自分のモチベーションを維持するためというのもあるんですよ。
マスクをして口元が隠れていようと、その下にはきちんと彩られたリップがひそむ。
これって、洋服の下のランジェリーは人様からは見えないけれど、じっくり選んだお気に入りを身に着けているという状況と近いと思います。
自分を楽しむ。
自分をいたわる。
自分を心地よくしてあげる。
自分にしかできない、自分ケア。
大切です。
なんて、偉そうなことをつらつらと書いてきましたが、先ほどの失敗談はわたし自身のものなのです。ズボラなので、あちゃーをやりがちなんですよね。
マスクメイク初期のころ(=コロナ初期のころ)、マスクを外したら、まんまと「なんか疲れてない?」と言われたのでした。本人いたって元気なのにね。アイメイクはキメてたのにね。
はい、わたしの素の唇はもともと血色悪く見えるので、「疲れてない?」という言葉を浴びせかけられる自覚があります。カサつきにくいところがせめてもの救い。
マスクメイクやマスクの肌荒れと日々戦う女性の皆さんが、どうか、わたしの二の舞を踏みませんようにー!との思いで、今日の記事は書いています。
【結論】ティントリップを使いましょう
ティントリップのメリット
マスクメイクにおけるリップメイクで求める最大のポイントは、落ちないこと、落ちにくいこと。
この一択ではないでしょうか。
できたら、マスクの内側に色が付着しない、付着しにくいと、さらにいいですよね。
早々に結論を出します。
ここは、落ちないリップの代名詞、ティントリップ(リップティントともいいます)に頼りましょう。
ティント(tint)とは、「淡い色合い」「染める」と言った意味で、色素に染料を用いることで、色落ちしにくい処方になっているのがティントリップです。
ティントタイプのリップは、「塗る」というより「染める」という言葉がしっくりくるなと、使うたびに感じます。
今回ご紹介するディオール アディクト リップ ティントも、やっていることはグロスを塗ることなのですが、結果として唇を染めています。
ティントリップのデメリット解消法
落ちにくい、はげにくいという点で、ティントリップは優秀です。
ただ、乾燥しやすいというデメリットあり。
唇に油分などで保湿の膜を張るのではなく、インクを乗せてピタリとフィットさせるような付け心地で、保湿力は押さえられがちです。
つやつやうるうる仕上げのティントリップも世の中にはありますが、ほんのり色は残るものの、ティントなのに色持ちがいまいちだったりね。
「つやつやうるうる」と、色持ちの良さを両立することは難しいです。
そこでわたしがおすすめする小技がこちら。
ねっちりと付く、硬めのリップクリームを選びましょう。
こうすることで、唇の縦ジワもふっくらするし、カサカサに乾燥しにくくなります。

老け見えリップ回避作戦。
わたしがティントリップを使うときに仕込んでいる硬めリップクリームは、メンソレータム メルティクリームリップやキュレル リップケアクリーム
。
ティントリップが落ちにくくなるし、きれいに色づくので気に入っています。
それと、「ティッシュで軽く」もポイントです。
しっかりと油分を取ってしまっては意味なし。
やわらかめのリップクリームを仕込んでしまうと、ティントリップが唇を上すべりして、きれいに色づかないので、要注意。
ディオール アディクト リップ ティントはこんな商品
#351 ナチュラル ヌード
3,700円(税別)
こちら、またの名は、リップ タトゥー。
タトゥーを入れるがごとく、唇を染めあげます。
マスクメイクのときのリップメイクに、わたしが今とても頼りにしているのがこちら、ディオールです。
マスクメイクにおすすめの1本。
ディオール アディクト リップ ティントは、キスをしても落ちないキス プルーフ リップ ティント。
新たにナチュラルな自然由来成分が80%配合され潤いが長時間続きます。
さらに、心地よく軽やかな色移りしない仕上がりで、塗った数秒後には、まるでタトゥーのようにカラーが唇と一体化。
キスに夢中になっても、おしゃべりで夜が明けても、潤ったナチュラルな血色感が12時間*続きます。
(*)データ取得済み(引用:Dior公式サイト)
キスが3回も出てくる、キスいち押しリップとでも言えばいいかな。こうなるとキスしないといけない気がしてくるディオール様の洗脳。
キスに関してはまた後ほど。
それさておき、以前のものより保湿力がアップしたようですね。
成分を見ると、いちばん最初の「水」に続き、「グリセリン」が続きます。
食事前に、ディオール アディクト リップ ティントをティッシュオフしたときに、さりげなくしっとり感が残るのは、グリセリンのおかげでもあるのかな。
一番最初に書かれているものが、一番配合量が多い。この場合、最初は水なので、成分としてはグリセリンが一番配合量が多いことになる。
(画像:Dior公式サイト)
現在、販売されているカラーは、全5色です。
#451 ナチュラル コーラル
#661 ナチュラル レッド
#761 ナチュラル チェリー
#771 ナチュラル ベリー
わたしの購入した1本は、#351 ナチュラル ヌード。
スウォッチ画像に矢印を入れたカラーです。
名前は「ナチュラル ヌード」だけど、ナチュラル感もヌード感も特になくて、なぜこのネーミング?とちょっとおもしろい。
ただ、今ある5色と比較すると、確かにいちばんナチュラル寄りではありますね。
ディオール アディクト リップ ティントはマスクメイクにおすすめ
つらくても選び抜いた1色:#351 ナチュラル ヌード
コロナウイルスの影響で、コスメカウンターでのタッチアップができなくなりましたよね‥‥。
これは、お店にとっても、お客さんにとっても、思った以上に困った事件。
リップアイテムをコスメカウンターで購入するときは、必ず実際に唇に塗って試してから決めてきたわたしにとって、白い紙に塗りつけられたものでは、どうにもこうにも。
だけど、仕方ないもんね!
お店もつらいし、お客さんもつらい。
白い紙に並べられたいくつかのカラーをうーん‥‥と凝視しながら、自分の唇に乗せたときの状態を必死にイメージ。これをひたすら脳内で繰り返し、#351 ナチュラル ヌードを購入しました。
色合うかなーとドキドキしながら迎えた初めての使用日。とっさに、これってブルベ肌さん向けだったかも、と1ミリほどのショックが襲います。
ちなみにわたしの肌色は、イエベ秋。
青みの入ったカラーは肌から浮いてしまうのね。
あらためて#351 ナチュラル ヌードと向きあってみました。
そして発見。
ベースメイクを整えると、肌色全体がパッと明るくなり、リップメイクだけで華やかな印象にチェンジ。
わたしの肌色と唇の色だと、ピンクの主張が強く出るので、アイメイクは色みを押さえたほうがマッチします。
ピンクのベースには赤みもきちんとあるので、血色感もきちんと補給されます。
購入を後悔しないですんだことに、ひとまず胸をなでおろしたのでした。
落ちないディオールのリップティント
肝心の落ちにくさに関しても、文句なし。
塗り終えたあと、上下の唇を「んぱっ」と重ね合わせ、なじませようとしてはダメ。
そのまま数分間放置するだけで、いざコーヒーを飲もうとカップに口を付けたとき、ほぼ色移りしません!
よくよく見ると、うっすら唇の輪郭部分だけ色づいていますが、白いカップだからわかるようなもの。白いものでなければ、まず見えないでしょう。
マスクの内側にもほとんど色移りしません。
これなら人前でマスクを取るときも、堂々といける。
唇の染めあげ、完了。
通常のリップグロスや口紅は、落ちにくいものでも時間とともにうっすらはげていくことが多いけれど、ディオール アディクト リップ ティントは違います。
つけたての鮮やかな色みは少しずつ薄れていっても、染まったままの唇はキープしてくれます。
しかも、唇そのものの赤みかと思うようなごく自然な色あいで。
ここも、ディオールのリップティントがかなり好きな理由のひとつです。
ピーター・フィリップスによる、塗り方のコツ
ディオールのリップティントには、塗り方にはコツがあります。
ここは、ディオール メイクアップ クリエイティブ&イメージ ディレクターであるピーター・フィリップスからのアドバイスを掲載しますね。
乾いた素の状態の唇に、スポンジ アプリケーターを唇の中央、キューピッドボウのすぐ下にのせ、左右に滑らせます。フォーミュラを均等に伸ばすことがポイント。
さらに長時間の仕上がりを求める方は、一回目に塗布したフォーミュラが乾いたら、同じ手順で重ねてみてください。驚くほど長時間カラーを保つことができます。
ちなみに、「キューピッドボウ」とは、唇の上の2つ山の部分のこと。
天使の持つ弓の形に似ているため、こう呼ばれます。すてき。唇に天使がいると思うだけでちょっぴり自分をいたわれる気がしませんか?
ピーター・フィリップスの言葉にある「フォーミュラを均等に伸ばすことがポイント」というのは、やりにくい場合は、リップブラシを使うと塗りやすくなりますよ。
わたしが以前から使い続けているのは、資生堂リップブラシN407です。なかなか劣化しないので替えどきが難しく、思いたったときにチェンジしてる1本。
もうひとつ、わたしのお気に入りの塗り方をご紹介しますね。簡単お手軽なのにきれいにディオール リップティントを塗れる方法です。
血色は保ちつつ、ふわっとカジュアルな印象に仕上がります。
セオリーどおり、リップブラシや、直塗りをすると、メイクの印象は、かなりくっきりしたものに。
なりたいイメージで簡単にリップメイクを変えられます。
同じアイテムを使っても、全然違うからおもしろいですよね。
ただ、困ったことに、指に付いた色はティッシュだけでは取れません。一瞬で指がしっかり色づいてしまうの。すごいよね。
だけどご安心を。石けんできれいに落とせます。
リップティントで唇は乾燥するのか?
もうひとつ気になる、唇の乾燥について。
まったく乾燥しません、とは言えません。
でも、わたし個人の意見としては、乾燥はほとんど気にならないというのが本音です。
カサカサ、ひび割れ、縦ジワは特に気にならないです。だからといって、しっとりうるおっているという実感もないんですけどね。
少し乾燥を感じたら、リップクリームをリップティントの上から重ねます。
ここでもまた、リップクリーム本体に色移りしないことに感激。
ティントリップならではのマット感や、色落ちしにくい点を単品使いで堪能したいところですが、マスクメイクはさておき、うるっとしたツヤが欲しいという場合は、グロスを重ねてもいいですね。
色落ちしにくい利点を生かして、口紅の下地としても使えます。保湿力の高い口紅を選べば、唇の乾燥対策もばっちり。
まとめ
塗るのではなく染める、ティントリップ。
20代のころだったかな、初めて使ったのは。あのころは、ティントリップに対して今より抵抗がありました。パサッとして、上手に均一につけられなかったから。
今なら、どうしたらティントリップがきれいに見えるか知っているから、抵抗なく楽しめます。
ティントリップは、マスクメイクの幅を広げてくれる救世主。
30度を越える猛暑日が続き、外出るのうんざり、メイクもうんざりという方も多いと思いますが、ここはもうね、女ですものやるしかないってことで、シャキッとリップを彩り、気分上げていきましょ!
ディオール アディクト リップ ティントは、実力もビジュアルも、そして気持ちも満足できる、おすすめのティントリップです。
最後にこっそり。
「キスをしても落ちないキス プルーフ リップ ティント」も真実でした。笑